坂道ダッシュの本当の力をあなたは知っているか?
坂道ダッシュをやったことがある
陸上選手は多いのではないのでしょうか?
しかし、あなたは
坂道ダッシュによって
得られる効果を理解していますか?
科学的に正しく理解して
トレーニングを行うことが
できていなければ
きつい練習も無意味です。
そもそも坂道ダッシュには
登り坂と下り坂の2種類があり、
得られる効果は全く違います。
登り坂走では、
平地に比べ自分の体を
下半身で持ち上げるために
より大きな負荷がかかります。
そのため下半身、
とくにお尻周りの
筋力の発達が見込まれます。
これも充分、
効果のあるトレーニングなのですが
僕がより重要だと思うのは
下り坂走です。
下り坂走では、
普段より速いスピードが出るため
最高速度が速くなるほか、
後ろに流れる足をより速く
前に引き戻す力もつきます。
また、足が速い人の特徴として、
蹴りだし時、膝や足首の伸展が
小さい事があげらます。
トップスプリンターは
膝や足首を固定するように
使っていることが多いと言われています。
これは上に跳ねあがる動きが減らし、
効率よく身体を前に進めるためです。
そして下り坂では、
当然身体が斜め下方向に進んでいて、
上に跳ねなくてもいいため
膝を伸ばしてキックする動きが減ります。
これにより、膝や足首を固定した走りが
できるようになります。
では、実際に下り坂走をやる際に
注意するポイントなどを
書きたいと思います。
下り坂の斜度は2〜4%の
緩やかな坂で行いましょう。
また、下り坂の際自分の力で地面を
強く蹴ろうとすると
不自然にブレーキがかかったり、
怪我につながる恐れがあります。
最初は重力に身を任せるイメージで。
慣れたら、足の回転を
少し速くするイメージを持って
練習に取り組みましょう。
坂道ダッシュは体への負荷が
大きいトレーニングです。
本数は1日5本まで、
毎日やることは避けてください。
登り坂ばかりやっていても、
下半身の筋力が鍛えられるだけ。
下り坂ばかりやっていても、
速く走る感覚を掴みやすくはなりますが、
実際に速く走るための筋力を
身につけるのには十分ではありません。
この2つの坂道ダッシュを
うまく練習に取り入れ
周りに差をつけましょう。
ではまた次の記事で。